BRM715 徳島200 Sword Dance その1 リカンベントで剣山を登頂し復活の狼煙をあげる
久しぶりにブルベに参加してきました。
4年前までは沢山ブルベに参加していて、リカンベント仲間から「いつもブルベブルベで一緒に走られへんやん!」などと言われていたくらいよくブルベに参加していました。
本当はこのBRM715に参加するまでに今までのブルベを振り返ってのまとめを掲載する予定だったのだけど、ツールド美ヶ原やらグランフォンド吉野やらなんやらかんやら忙しかったり疲れていたりで無理でした。
ちなみに2011年10月からのブルベ記録はブログの方にも掲載していますが…多いなこれ。まとめるのが…うっ…頭が痛い。
http://d.hatena.ne.jp/take3-HBR/archive?word=%2A%5B%A5%D6%A5%EB%A5%D9%5D
なので当初の目論見とは異なり、久々のブルベ参加記を先に掲載をば。
怪我前に最後にブルベを走ったのは2013年のBRM113高松400の試走だ。
怪我後には2015年のBRM111京都200とBRM124泉佐野200とDNFしたBRM425和歌山400の計3回出てる。
怪我前からは4年ぶり、怪我後からは2年ぶりとなるブルベの参加。
怪我後の2015年はまだまだリハビリ途中で正直まともに走れるような状態ではなかった。
しかし、2017年の今は2015年とは比べ物にならないくらい走れるように復活していて、今回が心機一転生まれ変わった気分のブルベ参加なのだ。
4年のブランクがあるとリカンベントで走り回っていた当時の私を知る人もおらず人間関係も0からのスタートだ。
これを機にまた友人が増えると良いな。
今回のブルベに投入するリカンベントは前回のグランフォンド吉野に続き、ライトニング社のP-38だ。
以下前回日記のコピペ-----------------------------
P-38は低速安定性に優れ、ダイレクトなチェーンラインとシートのホールド感の強さからくる高駆動効率がヒルクライムに最適だ。
車重はクロモリなのでP-38のほうがCA2.0より重いのだけど実際に六甲山のタイムを計るとCA2.0よりも速かったり。
さすがは数々の記録を持つレジェンド的機体P-38だ。今や古い旧車といった感があるがその走行性能はまったく色あせておらずとても良いリカンベントだ。
もし、誰かにオールラウンドに使える一台を挙げてくれと言われれば間違いなく私はP-38を推すだろう。
これは買って損のない名車だと思う。
ちょっと優等生すぎるところが物足りないのだけどね…私的P-38のインプレッションの詳細はまたいつかブログに挙げたいな。
ここまでコピペ-------------------------------
今回はグランフォンドよりもさらにアドベンチャー要素の強いブルベだ。
しかも剣山へのアプローチをするので『この先113kmコンビニなし』なんてコースだから水やら食料やらを積み込む。
さらに、今回は徳島遠征なので行きかえりの平服の着替えとか輪行袋などなどの諸装備がふえて前回のグランフォンドよりもさらに重量増。
着替えとか輪行袋は走行中に必要ないのでコインロッカーなどに預けてゴール後に回収すればよいのだけど、久しぶりのブルベ参加だし走り切れるかが不安。
もし途中でリタイヤしたら?輪行袋なしでどうやって変える?汗みずくのジャージはどうする?などなどもしものことを考えると面倒くさい。
置いていくか持って走るかを悩んだ結果安全策を取って全部持って走ることにした。
おかげで剣山への登坂で苦しむことになったのだけど…
コース
2015年 BRM1011 Sword Dance
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=30031df146bf32ce96df93fbd840d34b
今回のコース、序盤に剣山の見ノ越があるのでPC毎のクローズ時間が厄介だなと思っていた。
ブルベは基本的に休憩や食事時間などを含むグロスの平均時速15kmphで走れればクローズ時間に間に合って完走の認定をもらえるのだけど、登坂が多ければ平均時速15kmphというのはかなり厳しくなる。
しかし今回のPC設定は1か所のみ。剣山を超えて下りを消化した後の147km地点だ。
これを見て思った、あゝ優しいコースだ。
序盤の剣山で失ったタイムを下りで取り返しさせてやろというPCの配置だ。PCの配置をもっと前、100km地点などにすることもできただろう。そうするともっと時間制限が厳しいコースになるのだけど今回のコースは147km地点だ。
特に私の自転車はリカンベントだ。
登坂は遅いが平坦と下りは得意だ。剣山から70kmも下り基調なんだから楽勝でPCのクローズに間に合うでしょうと。
今回のブルベは是非とも完走したい。
ブルベ復帰戦ということもあるのだけど、このコースは2012年の年末に「どこか走りたいところない?」と尋ねられて「剣山を走りたい」と何の気なしに応えたものがBRMとして実現したコースなのだ。
しかし私は2013年に大怪我をして、私が希望した剣山のコースを走れずじまい。
そしてこの剣山を走るコースは今年が最後(?)かもとのこと。
言い出しっぺが走らないでどうする。せっかく作ってくれたコースなのに!!
でも、完走できそうなレイアウトでよかったよかった^^
しかし、そんな楽観的な予測は色々な苦難のおかげで覆されるわけだけど…
■苦難その1
ブルベは7月15日(土)開催で徳島に当日入りするのは無理なので前泊必須。
輪行して大阪から徳島に行くには電車かフェリーのどちらかになるのだけど電車だと乗り換えが大変で時間もかかるので南海フェリーに乗って移動することにした。
21時のフェリーに乗るべく難波で輪行して南海電車へ。
人身事故で止まってるやん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
しかもついさっき発生?いま警察が現場検証してる?復旧は未定?????
マジかよ。
南海が不通になると和歌山港まで移動できないですやん…
完走するぞ!と勢い込んでみたものの徳島にたどり着けずDNSとかって…
新今宮でJRに乗り換えて和歌山まで行く方法も考えたが、南海のお客さんがJRに集まっているし時間帯的に仕事終わりで帰宅のお客さんで乗車率は高くなってるはず。
リカンベントなんてデッカクて突起物のあるものを持った状態で乗車率高い電車に乗り込めるか?
無理だ。そんな迷惑な行為は私にはできない。
フェリーを1本遅らせる方法もあったがそれだと2時発の4時徳島着になる。寝る時間がなくなるのでこれは体的に無理だ。
仕方ない、このコースには縁がなかったんだ。
家に帰ろうと思ってたところにどこからともなく「徳島バスか本四海峡バスなら自転車のせてくれるからそれで来るが良い」との助言が。
確かに調べてみると自転車のせてくれるみたいだしまだバスの時間にも間に合う。
よし!光が見えた。
いろいろとすったもんだあった挙句に本四海峡バスに乗車することになった。
本四海峡バスの乗り場はOCATだ。
今いる場所は南海難波駅だ。
さて、難波の地理に詳しい人は難波南海からOCATまで輪行バッグを担いで移動する自分の姿を思い浮かべてほしい。
ぞっとしません?ロードでもあの距離はキツイはずなのにロードより重くて大きいリカンベント輪行袋ですよ。
難波南海からOCATの約1kmの道のりを海外からの観光客の間を縫いながら苦難の道を歩きましたよ!
担ぐの大変だから輪行解除すればええやん?と思うでしょ?5分程度で輪行できるロードと違ってリカンベントは30分くらいかかるんですよ。
袋詰めと解除で計1時間ですよ…今そんなに時間ないのです(涙
■苦難その2
なんとかバスに乗って徳島駅前に0時30分に到着した。
ここまでくれば出走は確定、出走できれば完走できるだろうから一安心。
さぁさぁ輪行解除してホテルに向かおう…
……
…
…
……
………
………
あっ!!!!!
反射ベスト忘れた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そう、ブルベを走るには反射べストは必須なのだ。反射ベストなしでは走れないのだ。
忘れたら買えばよいのだけど反射ベストなんてコンビニでは売ってない。売ってるのはホームセンターだ。
今の時間は0時30分。
とうにホームセンターなんて閉店している。
これが遠征ブルベではなく家から自走できるブルベだったら反射ベストを忘れることなんてなかっただろうに…
やっちまった。
徳島にまで来てDNSかよ。
念のためコンビニを物色してみたが反射ベストに偽装できるものはない。
万事休す。
ホームセンターが閉まってる時間帯だから100均なんてもっと空いてないだろう。
しかし念のためにグーグル先生に尋ねてみよう。
あるやん!24時間営業してるところが。
どうも何かの施設に付属しているお店らしいが、徳島駅からの距離は?
開店していても20kmも離れていると往復2時間だ。
それでは寝る時間が確保できない。
距離は!?
5km!!
やった!行って帰ってで1時間弱で収まる。
天は私を見放さなかった!!
ありがとうハローズ 北島店!!!!!
■苦難その3
ブルベのあった週の平日は仕事が忙しく睡眠時間を確保できていなかった。
もともとの予定では22時には徳島についていて早めに寝て睡眠時間を確保する予定だったのだけど。
苦難その1とその2のおかげで徳島への到着が遅れるわ、余計な買い物をしに行かないといけないわで結局2時就寝の5時起床。
『寝てないからつれぇわー』
とか地獄のミサワアピールせなあかんやん。
というか地獄のミサワってもうしご死語レベル?まだネットでは生きてるネタなのだろうか?
ブルベ当日は気温が上がることが予想されていて35度くらいまで上がるらしい。
寝不足で気温35度の中、剣山を登っていく。
明らかに熱中症フラグがビンビンだ。
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予想通り知り合いはほぼいない。徳島ブルベってのもの影響してるのかもしれないのだけど知ってる人がほぼいないってのはさみしいもんだな。
スタートして一路剣山へ。
標識には『剣山 xxkm』と書いてあってテンションが上がる。
子供のころから剣山には憧れがあったのだ。
だってさ、『けんざん』でなくて『つるぎさん』ですよ?つるぎ。
めっちゃテンション上がる名前ですやん。
絶対山頂にはエクスカリバーよろしく選ばれたものしか抜けない七支刀が刺さっていたり、山体自体が巨大ロボット用の剣に変化したりするんだよ。
すごいなぁ〜さすが四国だぜ。
そんな少年の心を乗せてリカンベントは進んでいく、剣山を目指して。
しかし、暑い。暑すぎる。
まだ10時にもなっていないのに30度を超えている。
脇を流れる吉野川の清流が気持ちよさそうで思わず飛び込みたくなる。
斜度もだんだんきつくなり気温もどんどん高くなる。
水場で思わず飛び込み頭をクールダウン。
これはきつい。
斜度はきつくないのだけど暑さがたまらない。
川井峠から眺める山々は雄大で吉野や長野とはまた違った趣があって良いね。どこへ行ってもその土地土地の山の感じが違ってて山を見るのはあきないですよね。
ここから剣山まではあと30kmほど。ちょっと下ってまた登りだ。
もうすぐだ。
もうすぐだけど、剣山へのアプローチの道のりが厳しい。
すでに気温はガーミン読みで39度を超えていて、木陰などがなく直射日光を浴びまくり。
どんどん噴き出してくる汗にがぶがぶ飲む水に消耗してく体力と朦朧としてくる頭。
厳しい。
確実に剣山へは近づいて行っているが、体力の損耗も激しい。
コリトリから見ノ越への11kmの九十九折りに入る。
ここからは木陰が出てきて高度が上がったおかげで若干涼しいがもはや体力はぼろ雑巾のようになってるし、水の残りも少ない。
時々一休みしながら登っていくのだけど、道沿いに親切にも見ノ越までの距離を表示してくれている。
いや!多いねん!そんな細かくカウントダウンしなくていいねん!
500m刻みとか!!!
「まだこれだけしか進んでないの???」って心折れますやん!!!!!!!!!!!!!!!
うひーーーーーーーーーーーーーーーー
途中眠たくなってきて仮眠をとりつつ嫌になるほどの看板を見ながら登っていく。
残り2.5kmでようやくガーミンの画面上に頂上がでてきた。
やった!あと少し!
だけどまだまだ続く登坂。
心が折れそうになりながらも雄大な景色に癒され、やっと!
やったーーーーーーーーーーーーーーー!
しかしこの時の私はまだ知らない。
今までのブルベで経験のしたことのない危機が迫っていることに…
(前置きが長かったのでその2へ続く)