パリまであとなんコギ

交通事故にて頸椎骨折し障害を得たリカンベント乗りが再びパリ・ブレスト・パリを完走するまでの記録(予定)

BRM226 近畿200km VentiSitと拇指球

今回の主たる目的はBRM205にて同コースをロードバイクで走ったので、いったい全体リカンベントとどっちが速いのかの結論を出すこと。
また、寝そべりポジション快適化のため先日購入したVentiSitの具合の確認。
さらに、クリート位置調整の結果の確認。


VentiSitはリカンベントの王国オランダにてリカンベント用のシートを作成してるメーカだ。リカンベント乗りからは評価が高く、少し前にハマモトサイクルさんにて取り扱いを開始した。
長時間のライディングでの快適化のために30mm厚のモノを購入。
果たして…効果のほどは?


クリート位置調整はアキレス腱炎の対策の為。
なんぞええ対策ないかな?と考えてたところ、少し前に別府選手が「クリートを拇指球にあわせてる選手なんて居ないよ」といった感じのことをつぶやいてたのを思い出した。
もともと私は定説にしたがい拇指球にあわせてたのですが、だいぶ前にリカンベントでツーリングしてるときに「だいぶアンクリングしてるね」と指摘されてた。
足からの力が踵(支点)を通じてクリート取り付け位置のペダルに伝わる(作用点)わけなんだけど、拇指球の位置ってかなり浅め(つま先側)。支点から作用の距離が遠い。
その分踏み込んだときに足首が耐えられずアンクリングしてしまっているのではないか?
アンクリングしてるってことは、アキレス腱の稼動も多いし作用している力も多いはず。もしかして!!!!
ってことで、クリート位置を3mm深め(踵より)にセッティング。30分ほどローラー台でまわしてみたところ、回しやすくなってかつトルクもかけやすくなった感じで好感触。


以上2点の変更点を踏まえたうえで本番。
土曜、気温は12-4度予報
今回のジャージは
上:梅丹09長袖+薄手の長袖インナー+ベスト
下:ビブタイツ
オプション:ウォームキャップ、ウィンドブレーカ
使用バイクは
リカンベント ローレーサ Baron改七式
タイヤは前がIRC RoadLite、後ろがMASSA T2301


朝3時起床、ゆっくり朝ごはんを食べて4時出発。
ウィンドブレーカ不要なくらいに案外暖かい。
泉佐野までは42kmくらいだけど、追い風の為1時間40分で到着。
早くつき過ぎたのでだいぶ待たないとだめだけど、日の出前はぐっと気温が下がって寒い!おまけに風がきつく吹きっさらしなのでさらに寒い!
今回ブルベ初参戦のAご夫妻にご挨拶。
夫婦でブルベ…羨ましいなぁ。
久々のリカンベント2台体制。もっと増えるといいのになぁ〜


■スタート〜PC1 69km地点
スタートして橋を2つ渡った後くらいで、Aご夫妻と別れ先行。
今回の目標はロードでのタイムを更新することなのだ。


通過チェックを超えて川沿いに出たあたりから、かなりの向かい風。
でも、幸い向かい風に影響されずらいローレーサなのでグングン進んでいくが29km/hほどしかスピードが出ず。
途中ロードの集団に追いつき抜いていったが、登りで追いつかれたりでその後抜いたり抜かれたりのデッドヒート。
ロードとはスピード域が合いづらい。集団についていっても良いけど平坦と下りの一番リカンベントにとっておいしい部分を捨てるのももったいないし、登りになったら置いていかれるし。また、集団後ろに付けるとまったく前が見えなくて不安。
そんなわけで平坦で抜いていくわけだけど、今回抜いてすぐにちょっとした登りがでてきてすぐに抜き去られるという非常に恥ずかしい状態に(恥


PC1着 区間時間2時間55分 区間Ave23.7km/h
ロード:PC1着 区間時間3時間8分 区間Ave22.2km/h

ウィダーのみ補給してすぐに出発。


■PC1〜PC2 106km地点
すでに日が昇っており、暖かいというか、熱い!
前をはだけて汗だくになりながらの走行。PC1を超えてからは向かい風もなくなり快適。
しかし、このあたりから両ふくらはぎが攣りはじめる…
なんとかだましだまし走って行くと出てきました忍坂峠。
ここは諦めてゆっくりと登っていく。熱い…気温確認したら18度って。
登っていくと今度は右太ももも攣りはじめた。
これはまずい。しかし、同じリカンベントで走った前の400のときはこんなに攣ることはなかったのに。暑さのせいか、クリート位置の調整のせいか、クッション厚のせいか…


PC2着 区間時間1時間42分 区間Ave21.2km/h
ロード:PC2着 区間時間1時間48分 区間Ave20.0km/h


忍坂峠を超えて未だにリカンベントのほうが速い。しかも3箇所の足攣り抱えて…
忍坂峠で逆転されるかと思ったが、びっくり。

足攣り対策でミネラル分を補給して出発。


■PC2〜PC3 135km地点

忍坂峠を快調にくだり、PC3へ。
と、今度は右膝が痛くなってきた…
えーと、両ふくらはぎと右太ももの攣りにくわえて右膝の痛みですか?
ありえん。
しかし、この痛みは昨年の近畿400で経験した痛みと同じ。
となると、原因はシートとクランクの距離が近すぎるためにトルクがかかりすぎてるんだ。たぶん。
リカンベントは体が固定されている分、ロードよりも足からかなりのパワーが引き出せるけどもあんまりやりすぎると膝を壊してしまうのはよくあること。
なるほど、クッションの厚みの分が原因だろうな。
おそらくふくらはぎの攣りもクリート位置の変更に伴い使う筋肉がちょいと変わったのに加え、クッションの厚みこれが要因のひとつになってるんだろう。


たぶん。


このあたりでAご夫妻とすれ違い。
残りは70kmほど。フロントブームの長さ調整はすぐに出来るけど…確証もないのでそのまま走行を続けることに。


PC3着 区間時間1時間25分 区間Ave20.5km/h
ロード:PC3着 区間時間1時間12分 区間Ave25.0km/h


PC2-3はアップダウン区間。足の不調の為もあり、ロードよりも遅れてしまった…


■PC3〜ゴール 210km地点


PC3は有人チェック済ませて、即出発。
ここからは追い風の下り基調。ええ感じに飛ばすも、時折遅い来る攣りと膝の痛みに悶絶しつつ…
通過チェックまで後5kmあたりで、かなり大きい右ふくらはぎの攣り。
さらになぜかスピードが16km/hほどに落ち込み。踏んでも進まない。
なんだこれ?もしかしてハンガーノック?いや、でもさっき補給したとこなのに…
とりあえず通過チェックで補給しよう、それにしても進まない…
ようやく、通過チェックに到着。


あ…前ブレーキがリムに接触しっぱなしでブレーキかかりっぱなしになってる。
そりゃ、スピードなんてでないわな。
ブレーキ修正して、レッドブルでブーストして再出発。


激坂の雄ノ山峠をちまちまと登る。
お楽しみの下りで速度稼いで…と思ったらとうとうやってきた睡魔。
睡魔がくると途端にパフォーマンスが落ちる。ふらふらしながらゴール地点へ。


ゴール 区間時間3時間29分 区間Ave21.4km/h
ロード:ゴール 区間時間3時間28分 区間Ave21.6km/h


total
走行距離 211km
平均速度(全体) 21.6km/h
平均速度(メータ読み) 23.9km/h
走行時間 9時間45分
獲得標高 1810m
最高速度 77.2km/h


ロードでは9時間51分かかったので6分速い!(笑
ってか、6分だけか!!!
でも、そもそも今回の復路は脚が攣りまくってたので元気だった往路106kmで比較すると…
リカンベント:4時間37分 ロード:4時間56分
で約19分のアドバンテージ。しかもリカンベントが苦手とする長い登り、忍坂峠ありで。
復路は下り基調になって、さらにリカンベントにアドバンテージが出たはずなんだけどへこへことしか、漕げず。
その脚の状態でも
リカンベント:4時間44分 ロード:4時間40分
とロード遜色ない。

リカンベントで本来の調子&輪行移動で睡眠多目に取ってた状態で復路はしれれてれば、確実もっと早くゴールできたであろう。
(もう一度計測しにいくべきか…?)

ずっと疑問に思っていたロードとリカンベントグロスではどっちが速いのか?の答えをようやくだせた。
やっぱり同じ人間が乗るならリカンベントのほうが速いんだ!!!
でも、信濃ブルベとかの山岳コースだと、確実にロードだろうけどね。


さて、VentiSitのシートの具合は程よくクッションが効いていてしっかりとした座り心地。でもジャージ背面のポケットの折り返しはやっぱり長時間乗ってると痛いけど…
クリート位置の調整も今回はアキレス腱にはダメージがなかったし、ペダルも回しやすくなったのでよい感じ。
あとはブームの調整してええ按配のポジションを作れば…


ペダルが軽い、こんな幸せな気持ちで走るなんてはじめて、もうPBPも怖くない。