パリまであとなんコギ

交通事故にて頸椎骨折し障害を得たリカンベント乗りが再びパリ・ブレスト・パリを完走するまでの記録(予定)

2012-13 関西シクロ 第5戦 丹波 あの激坂を越えて…いや無理

今回でシクロクロスを始めてから通算20戦目となる。
さすがに19回も走ってれば人間それなりに成長するもんで、泥や砂で取られたハンドルのさばき方や、トラクションが抜けそうな路面でのトルクの掛け方、激下りでの体捌きなどなど、まぁとりあえず人並みにはできるようになったかな?
それでもやっぱり苦手なものはあって、コーナでインから入る癖が取れなかったり、激坂が苦手だったり、高速コーナーではびびったり…


そんな私の苦手意識があるテクニックを最も要求されてくるのが今回の丹波ステージだ。
丹波自然運動公園を利用したアップダウンのあるコース、がらぱさんの実況では標高差150mとか言ってたような気がする。いや、150mは多いだろ50mの聞き間違いかな?
まぁどっちにせよ上がって下ってのコースなのだ。
その目玉はコースの中ほどに位置する超激坂の登坂。うわさでは斜度30度くらいあるらしい。
当然そんな激坂では私の脚では乗車して登ること叶わず、押し登りが必須なのだけどね。
その目玉の坂以外にも沢山のぼりがあって、そんなにパワーがない私の脚では速く走ることは望めず…
さらに登りがあるということは下りもあるのだけど、この下りがまぁ砂利なんだよね。砂利道を走ったことがある方はご存知だろうけど、タイヤがすべるのですよ。下手なスピードで突っ込んで行ったらスリップするのが目に見えている。おまけに私は数年前に買ったばっかりのMTBで砂利下りを快適に走ってたら右カーブで前輪のグリップが抜けて落車、鎖骨骨折の憂き目にあったことがある。
砂利道に良い思いがない…転倒するネガティブなイメージしかないのだよね。


というわけで、私が一番苦手とする丹波ステージのシクロクロスレースです。


前回の由良川で12位に入ったのでシード権の行使が出来るので今回は最前列のど真ん中スタート位置。
できればスタートから激坂までは先頭の集団に喰らいついて激坂で予想される渋滞を回避したい。
まずはフィニッシュテントまでの登りスプリントが肝になるっ!
号砲と共にスタート、クリートキャッチもうまくいってまずまずな滑り出し。ギアを掛けてダンシングでぐいぐいとスピードを上げていく。
あれ?なんだかスルスルと私前に出て行ってますが??
私には脚のパワーがあまりない。それを自負していたのでこのスタートの登坂スプリントでは集団に飲まれてしまうことを予想していた。それなのに予想に反してなんと【2位】だ。


『うへへへへ、なんだこれ、ありえん、俺の前に人が一人しかいねぇ
前方景色良すぎ!気持ちええわぁ〜』


などとすでにアドレナリン全開状態に陥る。欲をだしてもう1人抜いて一瞬だけでも1位先頭というものを経験してみたかったが、そこまで甘くはない。
1位との差は開かないが詰まることもない。
階段エリアを過ぎて、池の切り替えしからの登り。
ここで後続の1名に抜かれる。
そろそろ私の空元気脚力パワーもきれ気味。
そもそも、こんな高出力でこぎ続けることなんてやってないからちょっと走ったら垂れてくるのは当然だよね。
いつも走ってるブルベだと低〜中レベルの出力しか出さないし。
やってない事は無理!
っとボロが出始めて激坂エリアではコーナリングに失敗。
一番下から押し登りする羽目に。ここでさらに4〜5人ほどに抜かれずるずると順位を下げていく。


さらば表彰台。


激坂を過ぎ、下り基調の砂利路を走りフィニッシュへの登坂でまたヘタレる。
あかん、あかん。もう脚がたれ始めた。
また順位落とすやんと思ってたらはってぃさんに抜かれる。
ここで離されたら駄目だ、食下がる!とばかりに踏ん張って池を過ぎての登りで抜き返す。
だが結局激坂で再び抜かれる。押し登りしないといけない私と乗車でクリアできるはってぃさんでは速度に違いがありすぎる。


駄目だ、リア28Tじゃ足りない。やっぱり30T装着してくるべきだったか。
っと軽く心折られて再び激坂で後続に抜かれ大体11位くらいまで落ち込む。
いかん、このままではシングル着順の野望が果たせないじゃないか。
2週目が終わってあと2週。もう一分張り、もうちょっと苦しい思いをすれば。


もはやフルパワーは出せないけど8.5割のパワーならまだ出せる。がんばれ俺。
っと3週目の階段エリアではってぃさんが自転車担いで走ってる。どうやら前回につづいてメカトラブルのようだ。ん〜私の順位が上がるのはうれしいけど勝負できないのは残念だなぁ…
そこからなんとか2人抜き去り8位。
いい感じ!次はラスト周回の4週目!最後の力を出し切るぞ!


っとフィニッシュポイントに差し掛かると、ラスト周回のジャンが鳴っておらず残り周回を示す看板には大きく


2


の数字が。


え?
ええええ?
ええええええ?
あと2周?うそやん?去年もその前も4周回だったじゃないの!なんでーーーーーーーーーーー!!!!
あと2周走る脚残ってないよ!というかそんな配分してないよ。
無理だあぁぁぁあああ
っとコンマ5秒で考える。


ちょっと心が折れそうだったけど、どうも7,8,9位を争ってる私を含めての3選手、全員疲労がでてるもよう。
しんどいのは俺だけじゃない、垂れろほかの選手!と心の中で呪詛しながら4周目に突入。
踏める力は少なくなってるので、下りでは極力脚を回復させる燃費走行に切り替えるとともに、コーナリングの精度を上げつつ速度を殺さないよう注意しつつ走る。
私の前を行く黄色ジャージのMTBさん。ここへ来てマシン性能の差が出始める、平坦と下りは私のシクロクロスの方が速い。これはいける!っと抜き去るも、激坂で抜きかえされ下りで抜き返し、再びフィニッシュへの登坂で抜き返される…なかなか熱い展開(だったような気がするが、このあたり記憶が定かではない。)


迎えた最終周回の5周目、5周って走らせすぎやろ…
階段エリアまでで黄色いMTBさん抜き去り7位昇格!
ここからゴールまでは最後っ屁や!!!!燃費節約しないで出し切る。
激坂と最終の登りスプリントで再び抜き返される可能性があるので、そこまでに差を広げておかなければ。
ここでコーナリングでミスしないように、速度を落とさないように…由良川みたいにもうちょっとでよい成績ってところでミスしたらドウシヨウモナイからね。最後の最後、細心の注意を払って走る。
池の切り替えしで後ろを確認、ちょっと離れたがまだ安心できない。


最後の激坂、力の限り押し登る。最後の下り、ラインを間違えないように、前輪滑らないように速度を出して走る。
最後のホームストレート、身を伏せて空気抵抗を減らして走る。
フィニッシュへの砂利の90度コーナ、ミスしないようにクリア。
最後の登り、もう後ろを振り返る余裕はない。下ハンもって最後の力を振り絞ってダンシング!!
もー無理と思ったが、ダンシングできた!去年は無理だったダンシング。今年は1周多かったのに出来たダンシング!!
何とか後ろに追いつかれずにゴーーーーーーーーーール!!!!


7/47位 33分50秒  走行%:89% 順位%:14% 5周回


やった!マイアミに続いてシングル着!しかも最高位更新!
なんとうれしいことか。
それにしても今年に入って薄々感じつつあったことだけど、なんだか私って今年は『速くなってる??』
こうして順位が上がっていくのは嬉しいね。
もうすでに今年の目標である『シングル着』の目標は2度達成できてるので目標を再設定する必要があるね。『ポディウムに立つ!』…はどう考えても無理なので残りのレースは『5位を狙う!』を目標にがんばってみようね。


京都府京丹波町 丹波自然運動公園
最寄駅:日吉 or 園部
駅から:園部ルート 10km 日吉ルート8km
屋根:あり
水道:なし
電車:始発0540出発→720園部着
気温:


今日の汚れ具合

そういえば今回のレースは珍しくノーミス。由良川でミスしたのはお守りかえるちゃんと一緒に走らなかったからだろうきっと。かえるさん残りのレースもよろしくお願いします。


さて、次はくろんど池。シングルトラックの激下りと長い階段が特徴のコース。
なんだか今年は逆周りになるらしいのだけど、どうなるんだろうか…