パリまであとなんコギ

交通事故にて頸椎骨折し障害を得たリカンベント乗りが再びパリ・ブレスト・パリを完走するまでの記録(予定)

BacchettaにシュリッターのダブルJハンドルを装着する

SchlitterのEncoreが発表されたときに私は思った。


なんて恰好のよいハンドルだ。
まるでガルウィングじゃないか!


正式名称は『ダブルJハンドル』だったか?でも私はガルウィングハンドルと呼ぼう。
だってスーパーカー世代の育ちだもの。


シュリッターを購入できるほどの財力があれば良いのだけど、そんな甲斐性はないのでハンドルだけを手に入れてBacchettaのハイレーサーに装着することにしたのだ。
格好が良いというのも理由だけど、輪行がしやすそうなのが一番の理由だ。
ハンドルとステムを外さなくてハンドルを折りたたむとコンパクトになる。
これは良いものだ。従来のハンドルステムだと外した後の始末が手間でフレームに傷が入る可能性があったしね。


さて、かねてよりHC WORKSさんへお願いしていたシュリッターのハンドルとステムが届いた。
ふふふ、これで私のBacchettaのハイレーサ―はシュリッターハンドルとのコンパチモデルだ。
日本で唯一無二のハイレーサ―になるに違いない。


などと思ってたら友人に先を越されてしまった。
いや、Bacchetta買ったのは知ってるけど、いきなりガルウィングハンドル?? えーー最初はデフォルトのハンドルを使ってみようよ〜 
ぶーぶー!!


まぁ、作業の手が遅い私が悪いのだけどね。
しかたない、私のは日本で二番目のコンパチハイレーサーなのだ!!!



これがガルウィングハンドルのセット。
重さは840g。元のグースネックハンドルステムのセットが700g程度なので、さほどの重さの差はない。



スターファングルナットを打ち込んで。


2ピースにわかれているステムを装着。
スターファングルナットでステムを引き上げてるのでBFTは不要になるのだ。
また、ステムの高さ調節は自由にできるのでベスト高さと探求することが出来る。


ハンドルを装着して借り組み。
アウターケーブルの取り回しが悩ましくて、ステムを抜けるくらいの長さの余裕を持たせるべきか。はたまたステムは抜かないと割り切って、最適最短のケーブル長にするか…


で、出来上がり。


調整しながらちょいと走ってきたのだけど、最初の印象は『ハンドリングがだるい』だった。
そらそうだ。ハンドルからフォークの回転軸であるコラムまでの距離が長くなっているので、ハンドル操作の反応性が悪くなっているのだ。
でも、これは慣れの問題で10分も乗ってると気にならなくなった。


続いての印象が『前方視界が良い!!』だ。

これはほぼライダー視点と同じ写真なのだけど、ガルウィングハンドルはハンドルをカチ上げることによって脛とのクリアランスを大きくとることが出来る。そのおかげでステムの高さはかなり低くすることが出来るのだ。
普通に前を向いた時にハンドルは周辺視野に入るけども中心視野には入ってこない。
つまり、オープンコックピットなのにUSS並みの視界の開け具合が確保できるのだ。
これは素晴らしい!とっても気持ちが良い。
この景色の良さで私はこのガルウィングハンドルをとても気に入ってしまった。


高さや前後位置やカチ上げ角度、色々と調整ができるので自由度が高いのでベストなポジションを見つけるのがなかなか大変そうだけどこのハンドルはとても良いものだと思う。


往年の懐かしカマキリハンドル風にもできるしね。


剛性は無い。
ハンドル部分が長いもんね。
ちょっと力入れたらぐにゃぐにゃと撓んでしまう。簡単に曲がりそうだ。
登坂の際にハンドルを引いて登る人にとってはこの剛性のなさは致命的だろう。
でも、私はハンドル引かない人なのでさほど問題ないけど、転倒すると簡単にハンドル曲がるだろうな。


ハイレーサーでの下りの際にコーナリングが怖い。
ローレーサ―のように倒し込めないし、アウトに体が振られる感覚があって怖いのだ。
でも今回はいつもの怖さがなく、体がアウトに振られる感覚もない。
ハンドルが低くなったのが良いのか?それとも後輪をキシリウム+25cのタイヤに交換した影響か?


ハンドルの握りの角度はちょっと私の麻痺持ちの右手と合わない感じもするが、これからセッティングを煮詰めてぜひ使えるようにしたいものだ。


まとめ。

■良い点
・視界が良好
・恰好良い
輪行が楽
・調整の自由度が高い
・ハンドルスペースが広いので色々アクセサリーの取り付けが出来そう
・空力が良くなった(気がする)
・下りのコーナリングが安定するようになった(気がする)


■悪い点
・ハンドルの剛性が頼りなくちょっと力を入れると簡単に撓む。
・剛性のなさから転倒時にハンドルが曲がりそう。
・ハンドルの握りの角度は調整不可。角度が合わないと地獄を見そう。
・登りの低速でのヘアピンカーブ時にハンドルが太ももと接触する(調整不足?)



ちょっとお値段は張るがシュリッターのガルウィングハンドルはとても良いものだ。
シュリッターはHC WORKSさんが代理店なので、気になる人は問い合わせてみては?