パリまであとなんコギ

交通事故にて頸椎骨折し障害を得たリカンベント乗りが再びパリ・ブレスト・パリを完走するまでの記録(予定)

PBP2011 2.5日目 睡魔の襲う昼下がり

第2日目 行程 
PC1 ヴィレンヌ=ラ=ジュエル(221km地点)〜PC2 フージュール(310km)〜PC3 タンテニアック(364km)〜PC4 ルディアック(449km地点)


PC1 ヴィレンヌ=ラ=ジュエル(221km地点)〜PC2 フージュール(310km)

PC2 フージュール(310km)〜PC3 タンテニアック(364km)

PC3 タンテニアック(364km)〜PC4 ルディアック(449km地点)

11:42 PC2 フージュール 310kmへ到着。


PCへ着いた時点ですっかり天気は雨。ぱらぱら降ってる。
2つ目のPCなのでそろそろコントロールやレストランの使い方に慣れてきた。
コントロール、WC、レストラン、カフェ、仮眠所それぞれ離れた場所にあるので効率よく回らないと貴重な時間を無駄にしてしまう。とくにレストランはかなりの行列ができる場合があるので並ぶか、ほかで見繕うかを適時判断しないといけないだろう。


で、フージュールのレストラン行列。

ながい…
ということでサンドイッチでご飯を代用することに。
ここのサンドイッチはいつものじゃんぼん以外にツナのサンドイッチを売っていた。
ツナもうめぇええうめぇえ。ここのサンドイッチは何本食べても飽きないな。うめぇうめぇ。
事前に建てた予定ではフージュールに13:30着なのでちょっと余裕あり。
眠気も感じてたので、死屍累々とするマット室にて仮眠。

ぐっすりと30分。


目覚めて表にでるとまだ雨は降っている。
気温も微妙に低めなので、ここで雨具フル装備にすることに。


次なるは54km先タンテニアック。距離が短めなので補食も必要なさそう。
走り出してしばし、睡魔が襲ってきた。
眠いとパフォーマンスが落ちて10km/h台の速度まで落ちるし何よりふらついて安全性に問題がある。
眠気をなんとかするには寝るのが一番。
雨が降っているので地面が濡れていなくて屋根のあるところをさがすが、これがまぁ見当たらない。
街以外は何もない丘陵地帯で人工物なんてないし…
日本ならそこらにバス停やら小屋やらあるのにねぇ。


適当な場所を見つけ出し5分間のスポット仮眠。
目覚めてはしりだす。いつもならこのスポット仮眠でリフレッシュできて2,3時間ほどは大丈夫なはずなんだけど今回に限っては20分後にまたしても睡魔が…
眠い…
再び5分間のスポット仮眠。
起きてしばらくするとまた眠い…
なんだ、この眠さは?尋常じゃないぞ???
これはやっぱりあれか?時差ボケが効いてるのか?


取り合えずタンテニアックまではがんばろう…眠い。


■22日 15:35 PC3 タンティニアック 364km 22時間05分経過


タンテニアックに到着することにはすっかり雨はあがり曇天。


コントロールでスタンプをもらう時にふと思った。
そういえば梅丹の福島康司選手はよく握手を求めてくるよな、たしかあれはフランスが握手文化だったかだとかなんとか…
さて、コントロールの爺様に握手を求めるとどうなるだろうか?
と、スタンプ押してもらった後に、手を差し伸べて めるし〜ぼくと言ったら、おお!!!めっちゃ熱い握手をしてくれて、目を見て『坊主がんばれよ、へこたれるな!あれあれ!』と言ってくれた気がした。
これは良いねと気をよくした私は今後のコントロールすべてで握手を求めるのであった。
※そしてすべてのコントロールで爺様たちが熱い握手をしてくれたのは言うまでもない。


そろそろ腹にガッツリしたものを入れたい。というか肉を食べたくなったのれレストランへ。
タンティニアック到着予定は16:40だったので時間の余裕もある。
ってことでお肉!お肉!!! ブルべを走ってるとどうしてもお肉がほしくなる。こりゃいったいなんでだろうね?

飯を喰ったら再び仮眠。
都合1時間26分ほど滞在して、次なるはルディアックへ85km先。


出発して27kmほど走ったらスタッフの方が旗降って施設に入るように指示してる。
どうやらシークレットポイントのようだ。
しかし腹いっぱいなので何も食べることもなくスタンプもらって先へすすむも、ここの仮眠施設、マットがフカフカっぽくてとっても気持ちよさそう!!!!
ここで寝たい!!!との誘惑を振り払って先へ。


しばらく走ってると、コーラのストックがなくなったので再び1.5Lを補給。
もう街での補給を逃す私ではない。
ついでに、補食用のフランスパンも購入。

なんだか空気抵抗が大きくなったような??


そして再び私設エイドでまったりと。走行予定から前倒しで進んでるので余裕があっていいよね。


進行方向に沿道応援の一団が見えた。
おおぉこれは家族総出というか親戚一同総出??
カメラに収めるべ、とカメラを取り出し構える。(あれ?なにかオチタヨウナ?)

うん、良い写真だ。と思ったがボヤケてちゃんと取れてないやん…
そしてカメラをなおす時に気が付いた。
あ、カメラと一緒にいれてたゼッケンプレートがない。
さっき落としたんやーーん とUターン。


と、Uターンした私に気が付きさっきの一群が私の進む先を指さし何かを言っている。
どうやら私が何かを落としていったのに気が付いてたようで、あそこだあそこだ!と示してくれてる模様。
すると、一群からフランス少女が駆け出した!!!
あ、これはもしかして…


そう、私の落としたゼッケンプレートを拾いにってくれてくれてるのだ。
もうねどこまでフランスの人々は私の心を掴むのだ。わざわざ拾いに行ってくれるとは…


ひゃっはーーーー! めるしぃいい ぼくううううう!!!


と元気にお礼を言って羊羹を渡したかったが弾切れだったので、ブラックサンダーをお礼として渡す。
かわいらしいフランス少女だった。写真撮っておけばよかった。


ルディアックを目前にした419km地点。
前方からバイクに先導されたロードの集団が。
これ、先頭集団だ。もしかして三船さんが居るかと目を凝らすも、黒い人は見当たらず。
その後も第2第3集団とすれ違うもやはり三船さんは見たらず。
というか、なんか60歳くらいの人もガッツリ混じって走ってるんだけど…恐るべしフランス。


■22日 21:17 PC4 ルディアック 449km 27時間47分経過


ルディアックにはドロップバッグを送り込んである。
行動予定ではここでガッツリ仮眠をとる予定、で予定より40分早く到着している。
ここまでは全くの予定通り。無問題。
かねてから痛めていたアキレス腱の痛みもまだ発生しておらず、体力もまだ大丈夫。問題は眠気のみ。


っと、ルディアックに到着した直後から激しく雨が降り出し雷まで。
激しい雷雨。ちょっとこの雷は走ることを躊躇するレベル。
ルディアックについた後でよかったぁ。


まずは汗まみれの体を綺麗にすべくシャワーを3ユーロ払って浴びる。
受付で渡されたのは丸い小さい石鹸と何枚かのペーパータオル。
ペーパータオル??と思ったらどうやら体を拭く用のようだ。
シャワー室に入るとタイルで囲まれ、敷居がなく、パイプがむき出しのシャワー室。
イメージとしては牢獄のシャワー室の様(笑
それでも、汗まみれの体にはシャワーはうれしい。
さっぱり汗を流して今度は仮眠施設へ。
薄暗い中簡易ベッドが整然と並ぶさまはさながら野戦病院

仮眠施設でどおり4時間仮眠とることを告げ、ベッドへ。
しかし、据え付けの毛布がチクチクして不快。
こんなこともあろうかと用意していた寝袋にくるまる。
寝袋だからフリーな恰好でよいのねと、人から見えてないことをよいことにフリーダムな恰好で快適な眠りに落ちる。
やっと1/3終了したという安堵感とともにぐっすりと。


翌日にDNFの危機が迫っているとも知らずに…


(3日目へつづく)