パリまであとなんコギ

交通事故にて頸椎骨折し障害を得たリカンベント乗りが再びパリ・ブレスト・パリを完走するまでの記録(予定)

BAK1020 京都600 チタンのリカンベントって素敵っ!

今回は7月開催予定だったが豪雨の為に延期になった試走会に参加。
昨年から数回開催されているBAK試走会なのだけど、気がつけば今回の600でBAKのSRへのリーチ状態。

BAK1022 京都300
BAK714 枚方300
BAK901 高松400
BAK1020 京都600


といっても試走会だからSRなんてものがあるわけではないのだけどね。


コースは京都から小浜へ出て海岸線を北上し東尋坊まで。
あわら、越前大野を経て九頭竜湖を越えて岐阜、あとはびわこまで出ていつものコースといった按配。
ルートラボhttp://yahoo.jp/Hy7qnw

序盤に出てくる峠三連発、花背峠、佐々里峠、五波峠を超えてしまえば後は271kmのあわらまで平坦基調。
九頭竜の上りも長いけど、その後はそんなに大きな峠もないので比較的簡単なコースプロフィールかな?
獲得標高も4300mくらいしかないしね。


BAKのSRがかかってるとはいえ、試走会なのでBRMとは違って気楽に走れる。今回は来年のBRMへ向けての新たな装備やらを試してみることに。

  • クリップオンライト


夜間にサイコンやGPSやキューシートを見る為のライト。
今まではジェントスのヘッドランプを使用していたが、そこそこ重いのとキューシートを見るときには光が強すぎて反射光がまぶしいので何とかしたい。

 結果→サイコンやGPSを照らして読み取るには光量不足だが、キューシートを見るには適切。さして重量も気ならず。ヘッドランプの併用すると良い感じかと。

  • キューシートホルダー


最初のうちは『くるくるコマ図』などにキューシートを加工していたがブルベの参加数が増えるにつれ加工が面倒になってきて、最終的にキューシートをそのまま使うようになった。
PBPでもらったケースを愛用していたが、サイズが若干小さめなのでキューシートの文字が見えずらいことがしばしば。また、印刷されてる面は紙を入れても見えないので使用できず。1サイズ大き目のケースを見つけたので

 結果→サイズが大きくなったので邪魔にならないか不安だったが問題なし。使いやすかった。


先日入手したばかりのリカンベント。BacchettaのTiAeroです。2004年だかの古いモデルで現行トップモデルのCarbonAero2.0の2世代くらい前になるのかな?
そんな昔にチタンのリカンベントが存在したってのがもうびっくり。ご縁があって我が家にいらっしゃいました。
実践投入までの実走距離20kmと無謀な状態での走行となりました。

 結果→後述


さて、春と秋のブルベは夜と昼の寒暖の差が激しいので着衣装備の選定が難しかったり。
今回の予報を見てると8度〜22度の気温になってる。九頭竜、油坂峠は深夜に通過することになるのでおそらく5度程度には下がるだろうと予想。幸いに雨の気配はなしというのが非常に助かる。
用意したジャージは以下のとおり。

スタート時
上:ヘッドバンダナ、起毛長ジャージ、夏インナー、PBP反射ベスト、長指グローブ
下:起毛ロングビブタイツ、普通の靴下、いつものシューズ
着替え、防寒:ネックバフ、半袖夏ジャージ、冬インナー、指きりグローブ、アームウォーマ


朝3時半自宅を出発。
あたりは真っ暗だが気温はそんなに低くない。起毛長ジャージでは汗ばむくらい、というか半袖夏ジャージ+アームウォーマでちょうど良い感じかも知れない。
と思いつつ走っていくが京都に入るとがくんと気温が落ちて寒い。スタート地点に到着するころには気温7度で吐く息も白い。
そんな中集まったランドヌールは11人。すごい、BAKの最高参加人数じゃない?…しらんけど。
暗闇の中ブリーフィングが押し気味に行われて5時過ぎにスタート。


私はぐだぐだとおしゃべりしてたので、ほぼ最後尾でスタート。
峠までの京都の市街地は信号が多くて止められまくり。とくに堀川通りのストップ具合ときたら…
そして、自転車に問題発生。搭載してたシートバッグが中身詰め込みすぎで重く、タイヤと接触していることが判明。ヘッドレストから紐で引き上げる方法で対処するが、振動で何度も調整が必要になり結局600キロの行程最後まで悩まされた。
かばんに穴が開くだけだったら良いのだけど(良くないけど)、タイヤが磨り減ってバーストしてしまうことが不安だ。ホイールサイズ650cだからおいそれと入手できるタイヤでもないし…
そんなバッグの調整しているうちに最後尾に。重役スタートのおちさんにも抜かれてしまった。
おちさんなんでも今回は郡上八幡あたりでたっぷり休眠するらしく、いつものように24時間でゴールとかそんな人外の走りはせずに普通の人のように走るとのこと。
つまり郡上八幡以降でもう一度抜かれるてことだね。ふぅ┐(´д`)┌


最初の峠の花背峠へ突入。
キューシートには『京都最強峠』と書かれている。
いや、もう。きつい!
10%以上の斜度が延々、延々、延々と続く感じ。
とてもしんどいじゃないかっ。
こんなのリカンベントじゃなかったら登れなかったところだ。危ない危ない。
お次は佐々里峠、こちらは花背峠ほどきつくはないが、時間的に日が昇っていて暑いのなんの。
途中停車して、夏半袖ジャージに着替える。
五波峠へ入っていく右折がちょっとわかりにくかったが、ちゃんとキューシートを読んでいれば問題なし。林道っぽい感じの荒れた峠道を登っていく。
上に行くにしたがってガレ度がまして行くが、斜度は一番楽な峠だった。
花背さえクリアできればあとは雑魚といった感じか?
五波峠からのくだりは落石地帯があったり、グレーチングの隙間が開いていたりとなかなか危険。
だけど、先日足の郷を下ってきた私からするとかわいいものだ(笑)


PC1小浜到着 11:25 タイム 06:08 距離 117.06km Ave 19.1km/h


海岸線をとおり三方五湖へ出る。


こんな道どうやって見つけてきたの?といいたくなるような湖にすごく近い道をとおり気持ちよくサイクリング。
…これ、台風来てたら確実に冠水して水被ったりするだろうな…
また、数十匹のサルの群れがいて危険を感じたり…あまりに怖かったので途中からインディアンみたいにハワワワワと雄たけびをあげつつ走る。
なんとも怪しい光景だ。


通過チェック美原 13:19 タイム 01:35 距離 38.14km Ave 24.0km/h
PC2敦賀到着 14:19 タイム 00:53 距離 22.16km Ave 24.9km/h


敦賀でhayavusaさんととっしーさんと合流。
一緒に敦賀ヨーロッパ軒のソースカツ丼を食べに行くことに。


私はちょっとおなかがもたれていたのでミニソースカツ丼を注文。
お二人は「おなかが…」といいつつフルサイズの丼をご注文。
食べ終わったら「油が…」などとおっしゃっていた。
だからミニにしとけばよかったのに!
しかもロードだとおなか一杯食べちゃうと大変だね。その点リカンベントならおなか一杯でも寝そべっているので問題なしなし。


おなか一杯のお二人を引きつれ越前海岸沿いを走る。
そんなにアップダウンないから楽勝!っと思いきや、これがずーーーと向かい風。
せっかくのぶっ飛ばし区間なのにお楽しみ半減。
それでも私はリカンベントなので向かい風もなんのその30km/hくらいで巡航していたが、私の後ろについたお二人は大変そうだった。
向かい風もきついが気温も高い!ガーミンによると27度をさしている。直射日光きついし夏やん…


PC3越前海岸 16:40 タイム 02:09 距離 42.57km Ave 19.7km/h

ソースカツ丼食べる時間を含んで42kmを2時間ちょいだったので、ええ感じに走ってこれたのかな?
そろそろ日が落ちる時間が迫ってきたので休憩もそこそこにリスタート。
今度はソロでのんびり走る。
越前海岸に沈む夕日がとても美しい。


18時49分すっかりあたりは暗くなり、東尋坊に到着。
しかしこの暗さではクイズポイントの東尋坊タワーの写真撮影が厳しい。
夜景モードで長時間露光してなんとかわかる範囲に…


PC4あわら温泉 19:14 タイム 02:20 距離 54.11km Ave 23.1km/h

PC到着と同時に出走しようとするランドヌールが。
「寒いっすねー」などと声を掛け合いスタートを見送る。
そういえばこのPCまでで恐らくおちさん以外の人を捕まえた模様。
最後尾からここまで追い上げできるのって結構速くない?今日のマシンってすんごくない?
平坦がローレーサーのBaron並みの速さがある、ハイレーサーってそんなに平坦速いイメージがなかったのだがTiAeroはなかなかにテンションのあがる速さだ。古いマシンだけど、いやはやすごい。

さて、日が落ちでかなり気温が下がってきている。
この先は越前大野を経て九頭竜へのアタックとなるが仮眠ポイントもあまりないし、時間が早いけどちょっと眠気が出てきている。朝3時起きだもんね、そら眠いわな。
かなり貯金時間もできていたので、あわら温泉でほっこり休憩することに。
いろいろ温泉宿はあるけどもお手軽に入れるセントピアあわらへ。
温泉で汗を流してほっこりした後に1時間の仮眠をとってリフレッシュ。
都合2時間ほどまったりしてリスタート。
PC4のコンビニに行くと雨の女王さんとM黒さんがいらっしゃった。なんでも途中コースアウトして遅くなったそうな。amamoriさんはPC4の通過のチェックをされていて、寒い中ご苦労様です。

ここからは365km地点の油坂峠を越えるまで94kmほど登り基調のコース。
スピードが中々上がらない上に結構な向かい風、空で風がゴウゴウと言っております…
暗いし寒いししんどいなぁと思いつつ走る。
しばし走るとライトアップされた丸岡城が現れる。思ってたよりも立派な天守閣でびっくり。
明るいうちに見物に来たいね。


PC5越前大野 23:58 タイム 02:43 距離 46.42km Ave 17.1km/h

休憩してるとhayavusaさんが現れた。なんだかグロッキーそう。なんでも仮眠してたらコインラインドリーの営業時間が終了して追い出されたそうな。ご愁傷様ですw
このあたり仮眠ポイントがないので厳しいのよね。この先進んじゃうと山に入るしますます寝るポイントがなくなる。
そういえば越前海岸はしってる時には完全個室になるドア付の立派なバス亭があって、『これは仮眠ポイントに事欠かないな』と思ってたらあわら以降そんなバス停はまったくなくなってしまった。
本当に寝る場所が難しいな…
九頭竜への登坂に取り付き、登り始める。
すでに気温は8度。寒い。
50キロにも及ぶ登りを淡々と登っていく。
これが明るければ辛くても景色がみれて楽しい登坂になるのだけど、真っ暗でなんにも見えないのでほんとツマラナイし辛い。
ラジオをスピーカーで流しで暇を慰みながら登っていく。
どれくらい漕いだか分からなくなったあたりで九頭竜ダムらしき施設が現れる。
いつもなら写真を撮るところだが、思考能力が低下していたためスルー。
後から思うと写真撮っとけばよかったと…

九頭竜湖を越えたら本番の油坂峠。
淡々と登って3時14分峠のピークに到着。
気温は5度、ガスも出ていてもう寒い寒い。

寒い峠のくだりではあったが、持ってきた防寒具をすべて着込んだお陰でさほどの冷えを感じることはなかった。下って程なく郡上八幡へ到着。


通過チェック郡上八幡 4時25分 タイム 04:26 距離 73.61km Ave 16.6km/h

本当ならこのあたりでホテルを取ってガッツり仮眠したほうがよいのだけど、観光地だからお高いホテルばっかりなんだよねぇ…もっとちゃんと調べればあるのかも知れないけど、チェックインの時間も遅いので中々難しい。
とりあえずPC6へ向けて走る。


PC6美濃 5時55分 タイム 01:02 距離 26.98km Ave 26.1km/h

そろそろ明るくなって来て気温も上がりつつある。
これから9時ごろまでが一番眠い時間帯だけど眠気がくるまでまだしばらく猶予がありそうなので、走行継続。
岐阜の市街地に入り人も車も多くなり活気が出てきたのはよいのだけど、信号が増えて信号地獄に辟易。
448km地点なか卯にピットインして朝食と30分の仮眠を取る。
道の駅池田温泉にたどり着いたが時間が早すぎてオープンしておらず。
そして現れた梅谷片山トンネル、長さ2156mの登り基調の交通量の多い自転車にとっては鬼門となるトンネルがあわられた。

トンネル右側には広めの歩道がついてるのだけど、右側へ道路を渡るタイミングを逸してトンネルに入ってしまったので可也冷や冷やしながら走っていた。本番では注意したい感じ。

ここまでくるとBAKおなじみの関ヶ原

ここまできたら地元範囲まで帰ってきた感が強くなってくる。
最後の関ヶ原の登坂を越えて長浜へ。
長浜のPC手前のすき屋へ入りカレー養分を補給。
長浜はPCまで進んじゃうと飲食店がなくなるから手前で補給するのが吉なのよね。


PC7長浜 11時27分 タイム 05:12 距離 78.69km Ave 15.1km/h

またまた、よい天気で気温は22度と暑め。さらに行楽シーズンのためか琵琶湖沿いの道路は車が多いの何の。また、サイクリストも多く走っており、すれ違うみなが私をガン見していく。
リカンベントそんなに珍しい?

長浜で合流したとっしーさんを引きつれ走っていくが、琵琶湖岸のさざなみ街道これまた向かい風じゃね?
今回のルートは平坦になると向かい風になるなぁ…ロードだとしんどいだろうに。かわいそう。
走行距離500kmを超えて向かい風、いつもなら25km/hあたりの巡航がやっとなのだけど、今回はマシン性能のお陰でいまだに30km/h巡航をキープできている。ほんま、このマシンの性能はすごいな。
しかし、なんでリカンベントによってこんなに差がでるのかよく分からない。前方投影面積だったらF5proやXstreamもあまり変わらないと思うのだけど、速度差が段違いだし。
シートの差?それともホイール?コンポーネント?前方投影面積?よく分からん…こんどちゃんと調べて見ようかね。


PC8守山 13時35分 タイム 02:00 距離 54.42km Ave 27.0km/h

さて、ここまでの段階でおちさんに追いつかれておらず。
これはもしかして逃げ切れるんじゃないの???
いつもスタートでしか遭遇できない彼より先にゴールできる。
こんな機会は恐らくもう来ないっ!千載一遇のチャンス!
でも、TLを見てみるとちょっと後ろまで迫ってる模様。
もうヘロヘロでしんどいけど、最後の区間気張って走る!


通過チェック 大石はっとり 14時56分 タイム 01:06 距離 27.84km Ave 25.0km/h

珍しく明るい時間に宇治川ラインを走るが、7月の大雨での崩落がそこかしこで起こっており、交互通行の工事区間ばかり。山がかなりえぐれてたりとひどい状態だ。
最近通過可能になったらしいのだけど、あの状況ならさもありなんといった具合だ。
完全復旧までは可也時間がかかりそうだな。

最後の最後、カムループス通りからの地獄のアップダウン区間
いつも思うのだけど、なんで近畿のブルベは最後にアップダウンがあるのよーーーと呪詛しつつ、プラムイン城陽へ到着。


Arrive 16時04分 タイム 01:08 距離 22.08km Ave 19.5km/h


距離: 609.09 km
タイム: 34:47:49
平均スピード: 17.5 km/h
移動時間: 25:39:35
平均移動速度: 23.7 km/h
最高速: 66.1 km/h
高度上昇値: 4,200 m

カロリー: 9,010 C

平均気温: 16.0 °C
毎分気温: 4.0 °C
最高気温: 34.0 °C

平均心拍: 121 bpm
最高心拍: 229 bpm


ゴール受付へ行くとひでさんがまったりされてた。
お?速いっすね〜と思ったら、なんとDNF。
詳しくはこちらをご参照ください。

そしてなんとかおちさんから逃げ切った上に、なんとゴール一番乗りだそうな。
ブルベは速度や順位を競うものではないのだけど、やっぱり先頭ってのはなんだかうれしい。
そんなにがんばった覚えはないが、やっぱり今回はマシン性能のお陰が非常に高い。
古いマシンでこの性能なんだから、最新ハイエンドマシンのBacchettaのCarbonAero2.0ってどんな性能なのだろうか。嗚呼恐ろしい。


まぁ、なんというか平坦も登りもリカンベントが楽チンですな。
リカンベントを知る人は幸いである。



ゴール後うだうだと皆さんとお話。
やっぱりこのコース皆さん消耗されたようだ。
寒暖の差に深夜から早朝に現れる油坂峠に向かい風。コースプロフィールだけ見ると簡単そうなのにね。
ちなみに、このブルベ5月開催なので夜の寒さも今回と同じ位になろうかと思われる。
本番は寒さ対策お忘れなく。